・駆け出しインフラエンジニアの方。
【その中でも】
-何を学んだら良いかわからない。
-オンプレミス環境での業務が多い。
施工管理職から転職し2年目になります。
[取得した情報処理資格]
- 初級システムアドミニストレータ
- 情報セキュリティマネジメント
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
・30代で転職活動をしている。・未経験でエンジニアを目指している。 シャチ 前職の[建設業の施工管理]から、インフラエンジニアになりました。 ・30代からの未経験エンジニアは、インフラエンジニアがおすすめって本当な[…]
PCすら持っていなかった状況の中、入社から1年目にかけて読んで良かった・役に立った技術本を駆け出しエンジニアの目線から紹介します。
未経験インフラエンジニアにおすすめ技術本
「試し読み」ができるので参考書が自分に合うか判断してから購入が可能です。
新しいLinuxの教科書
Linuxとはシェルとは何かという根本的なところから、実際に使用できる環境構築の手順が書かれているので、コマンドを試しながら読み進めることができます。(※Linuxのコマンドは実際に使用しないとイメージがつかない部分も多いです。)
また、コマンドラインのショートカットや業務で必要な基本的なコマンドが網羅されているので、サーバーを触る際にとても活用できました。2年目でもコマンドのオプションを確認する時などで利用しているので、個人的には業務中でも見やすい書籍の現物(=電子書籍以外)がおすすめです。
LinuCレベル1 合格教本
「新しいLinuxの教科書」と同じくLinuxとは何かという根本的なところから、環境構築手順も書かれています。違いとしてはシェルやコマンドラインについては詳しく載っていません。
各コマンドが見やすく表記されているので、コマンドの辞書として持っておきたい・ある程度シェルを理解している・LinuCを受験予定等の方はこちらを購入しても良いと思います。
コマンドを試すサンプルテキスト用にDVD-ROMが付属されていますが、リーダーがなく使用しませんでした。
新しいシェルプログラミングの教科書
シェルスクリプトを扱う上での基礎知識が詰め込まれているので、業務でスクリプトを触る機会がある環境ではとても役立ちます。Qiita他技術ブログではサンプルスクリプトを紹介しているものの、1つ1つの構文は解説せず初学者には理解できない部分が多いため、基礎を学ぶなら技術本を利用した学習がおすすめです。1度解説した構文は次々に使用されるので、実際に動作を試して理解しながら進めないと出戻りが多くなります。
シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200 -301
序盤ではホスト名やパスワード、SSHの設定などの基本的な初期セットアップ方法/コンソールケーブルの使い方が書かれているため、とりあえず起動後に何を初めに設定すれば良いかが分かります。
ネットワークの構築に重要なVLANに関する説明から、デフォルトゲートウェイの冗長化(HSRP), 複数の物理リンクを1つの論理リンクとして帯域を増やす(EtherChannel), 冗長化構成を組んだ際のループを防ぐ(STP)など設計に必須の内容が記載されています。
また、各設定毎に投入した後にステータスを確認するコマンドが記載されているため、本番環境でのステータス確認に重宝しています。スイッチやルータに触れる機会がある方は、CCNAを受験予定でなくとも1冊は持つべき技術本です。
DNSがよくわかる教科書
そもそもDNSとは何か?権威DNS、キャッシュDNSの役割やインフラの仕組みとして重要なDNSの名前解決のフローを理解でき、ゾーンファイルの見方も細かく書かれているので、実際に設定ファイルを編集する場合に参考になります。また、インフラ業務では正引き/逆引きの確認やメール配送まわりでMXを確認する機会があるため、digやnslookupコマンドの使い方、出力結果の解説はとても役立ちます。個人的に業務に関わる部分が多く、LinuC/CCNAと並び購入した中で1番有益な技術本です。
マスタリングTCP/IP 入門編
初めに、インターネットの歴史、プロトコル・OSI参照モデルとは何かというところから始まり、その後TCP/IPとは何かを各層毎にセクションに分けて役割を説明しています。さらにセクションではそれぞれの層のプロトコル毎の仕組みを分かりやすく解説しているので幅広いプロトコルの知識が得られる良本です。これにより実際に業務で会話をする際に、理解できる内容が増えました。例えば、DHCPのDORAやTCPコネクション確立のスリーハンドウェイシェイクのフローは通信の流れを追う時に役立っています。
ネットワークはなぜつながるのか
ブラウザにURLを入力してからホームページが表示されるまでの動きをこの一冊で説明しています。
HTTPリクエストからレスポンスまでのフローから始まり、メソッドやステータスコードが記載され、HTTPの動きに関する必要な知識を身に付けられます。それから、DNSの名前解決・パケット送受信のフロー/アクセス回線・ネットワークの物理構成・BGPと進み、通信の流れを順に追って学ぶことできる良本です。この本を一通り読むことでインフラに必要な通信のフローをイメージでき、トラブルシュートにも活用できます。
イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本
サーバーとは何かという基本的なところから、各種サーバーについての仕組みや用途が図を用いて分かりやすく書かれているため、それぞれの役割を大まかにイメージすることができます。しかし、基礎的な部分の記載が主となり個々に深掘りはしていないので、サーバーの知識がある方には物足りない内容になっています。内容自体は理解しやすいため、サーバーって何?というスタートラインの方にはおすすめです。
インフラエンジニアの教科書
インフラエンジニアの基礎知識・業務内容が広く浅く書かれており、インフラに携わる前に読むことで予備知識を持ち違和感なく業務に入っていけます。
内容はオンプレミス環境の話がメインとなっており、各機器の写真付きでの解説やハードウェア等の選定方法など物理的な部分から、実際の経験談を踏まえインフラをどう構築していくべきかという考え方が非常に参考になります。
インフラエンジニアを目指そうとしている方や未経験で就職した方におすすめです。逆に業務がある程度イメージできているまたは中堅以上のエンジニアの方には、既に知っている知識が多い分物足りない内容になるかと思います。
まとめ:未経験インフラエンジニアにおすすめ技術本
おすすめの技術本をジャンル別に分けると以下のようになります。
導入編
インフラエンジニアの教科書
技術編
新しいLinuxの教科書
LinuCレベル1 合格教本
新しいシェルプログラミングの教科書
シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200 -301
知識系
DNSがよくわかる教科書
マスタリングTCP/IP 入門編
ネットワークはなぜつながるのか
イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本
就活時や入社前にイメージとのギャップをなくし、LinuxやCCNAのスキルを身に付けながら、並行して各技術本で業務に必要な知識を勉強していく流れがおすすめです。
特に未経験エンジニアは勉強をしないと、業務に追いつけない+チャンスも来ないので、技術本で正確な知識を日々身に付けていくことが大切だと感じています。